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茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
by atsutoyoda
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学生実験

農学部動物系の2年生に学生実験を教えています。動物組織を破砕して、破砕液のタンパク質を定量して、最後は電気泳動(SDS-PAGE)でタンパク質を分離し、染色して可視化するという実験です。基礎的な生化学実験ですが、学生実験は適度な「やり方」が難しいです。あまりに教える側が準備万端で淡々と実験を進めすぎると、学生は手を動かしただけで何も覚えていないということになりがちです。かといって、全部考えさせて一からやらせると、実験が進まないでしょう。基本は変えてませんが、毎年トライアンドエラーしています。今年、力点を置いているのは、なぜこのような作法に則ってやらなければいけないのか、意味をしっかり考えさせることです。昨日、今日で組織のサンプリング、ホモジナイズをやりましたが、タンパク質の取り扱いは低温で、ということをイメージさせました。この2日間はそこをインプットすることに集中しました。今日の実験の「行動指針」をひとつ提示するわけです。ホモジナイズした懸濁液をマイクロチューブに移すときでも、しっかり事前にチューブを冷やして、しかも氷上で作業するということになりますが、「行動指針」をよく理解している学生は、教えなくてもスムーズにできてます(さすがにマイクロピペットのチップを冷やそうとする学生はいませんでしたが)。逆になぜそのような作法が必要なのか分からない人はいつまでたっても実験がうまくならないです。うまくないのは実験だけはなく、実験以外の「行動指針」についても理解が足りないこともありますので、卒論シーズンになって深刻な事態を招くことがあります。学生実験は座学の講義と違い、知識や実験操作法だけを教える場ではないと気が付いたのは、学生実験の担当になってしばらくたった後でした。学生実験でしっかり時間をかけて、学生に実験操作法の意味を考えさせるというのは、単に実験がうまくなるだけではなく、いろいろと波及効果があるのではないかと思っています。操作法の意味を知るにあたって、知識の必要性も痛感するでしょう。
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by atsutoyoda | 2011-11-02 19:09 | 教育
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