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茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
by atsutoyoda
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教員評価

研究者の業績をどのように評価するかは難しいものです。教員人事や評価では、論文数や論文が載った雑誌のIF、直近の論文数などが使われますが、様々な問題点もあります。下記の論文の著者である宮川剛さんには、飲み会などで研究者の評価法についてのお考えを伺っていましたが、この論文に分かりやすく解説してあります。是非ご一読ください。

大学教員の場合には、教育についての評価軸も必要だと思えますが、これはもっと困難かもしれませんね。スタンフォード大化学科のテニュアを与えるときの評価基準が興味深いです。下記の参考にあげましたが、すなわち、「学科の共通利益のために協力できること」、「よき教師であること」、「模範的な研究者であること」だそうです。さらに、「判断のポイントは、候補者が今後の研究を通じて、化学の発展に対して顕著な貢献をできそうかどうかというところに置かれます。一方、候補者の研究補助金獲得額、論文数、論文が載った雑誌のインパクトファクターなどは、考慮の対象としないそうです。」、ときます。「良き教師であること」はなにを指標にして評価するのかは、とても難しいですね。今のところ使えそうなのは授業アンケートの評価くらいでしょうか。理系だと優秀な研究者や技術者の輩出数は評価すべきかもしれません。ハイインパクトな論文は多産するけど、学生の教育は一切しないなどというラボもあるわけです。

学科や学部、はたまた大学や学会の共通利益のために協力できること、という評価軸はとても重要かもしれませんね。管理人は大学を代表して霞が関にヒアリングに行ったり、学会理事の仕事で週末を潰したりしていますが、大学や学会の共通利益のためにかなりはたらくようになりました。うちの若い教員も研究時間を削って共通利益のために働かされています。従来の論文数に偏重した教員評価法を見直すときに来ているかもしれませんね。一本の論文を書くのにも苦労するような研究分野の若い人はとてもサバイブしていくのが大変でしょう。

【参考】
「科学技術研究における多様なメトリクスの重要性一研究者の視点から」
The importance of metrics for evaluating scientific performance
宮川 剛 (情報管理 55(3), 157-166, doi: 10.1241/johokanri.55.157 (http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.55.157))
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/55/3/55_157/_pdf

「被引用数、h-indexなど計量データに依存した研究者評価に警鐘 - スタンフォード大学化学科前学科長がAngew. Chem. Int. Ed.のEditorialで」(ワイリーサイエンスカフェ)
http://www.wiley.co.jp/blog/pse/?p=7290
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by atsutoyoda | 2012-06-01 18:55 | 教育
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