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茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
by atsutoyoda
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カテゴリ:科学技術政策( 14 )


科研費の結果

4月1日には科研費の採否が発表されるのですが、管理人にはまだ「当確」の連絡がありません。今までの経験でこういうケースはダメだったと考えるの普通ですが、今年に限って言えば、研究機関でずいぶん採否の告知のタイミングが違うようですね。e-Radを覗くと内定している場合には告知されているようですが、この採否を告知する処理スピードも研究機関の事務処理能力に依存しているようです。昨日と今日の二日間は何回もe-Radを開きました。アクセスが集中しているのかときどきつながらないときもありましたね。この二日間は心穏やかではなかったです。今でもそうですけど。

今の環境では、科研費が当たらないとまず研究室でまともな実験教育することは不可能ですので、申請書作成から相当なプレッシャーがかかります。ひとつでも当たればよいという思想で3つ申請書を書きました。そのプレッシャーのピークがちょうど今なのですね。今更ジタバタしても仕方ないのですが、早く明確なかたちで結果を知りたいです。ダメであれば年間数十万円の予算で卒論3つと修論1つを仕上げないといけない苦しい状況になります。理科系の実験教育が競争的資金に依存するという不安定な状況におかれているということはもっと認知されるべきかもしれませんね。「選択と集中」のウラにはこういうお寒い状況もあるということは意外と知られていないでしょう。研究室に配属される4年生に「君たちが卒論研究で使える予算はマウス1頭分だよ」というと驚きますけど、競争的資金がゼロであればそんなものなんです。
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by atsutoyoda | 2013-04-02 22:28 | 科学技術政策

新年度

24年度学事終了の余韻を楽しむまもなく、あっという間に新年度になりました。農学部前の桜はちょうど今日がピークですかね。毎年感じますがここの桜は本当に素晴らしい。
今日は科研費採択の発表もあったようですね。エイプリルフールだと思いたいです。
出鼻くじかれたような感じですけど、25年度も前向きに行きましょう!
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by atsutoyoda | 2013-04-01 18:10 | 科学技術政策

博士のキャリアパス

下記の報告書は論点が整理されていて良く書けていると思いました。博士キャリアパスについても言及されています。「キャリアパスを用意すべき」、「自力でキャリアパスを切り開くべき」と2つのご意見をTwitterで頂戴しました。現場で大学院生と直に接していると、院生が自力でキャリアパスを切り開くにはどうすべきかという点について、具体的な指導ができないことに気が付きます。「自力でキャリアパスを切り開くべき」というご意見の方には、是非ともそのご経験を今まさに就職に困っている博士課程の大学院生やポスドクに語って欲しいと思います。そういう機会が必要だとは思っていましたが、ここに赴任してから博士キャリアパスセミナーというのに出くわしたことがないのですね。「学生個人が受けられる教育研究サービスに大学間で大きな格差がある。」ということでしょう。運営費交付金も含めて「格差」が是正される方向であれば、アンブレラ方式も良さそうです。

【参考】
「国立大学法人化政策の課題とその対応」
http://www.tkfd.or.jp/research/project/sub1.php?id=335

「そうした現状の下、深刻な問題と思われるのは、アカデミアにおいても、企業の研究開発においても、グローバルな場では博士であることが不可欠であるにも関わらず、博士号取得後のキャリアパスが用意されていないので、最も優秀な学生は修士課程で就職を選び、大学院博士課程に進学しないことだ。」
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by atsutoyoda | 2012-07-10 20:49 | 科学技術政策

豊田長康先生のブログ

昨日27日の豊田長康先生のブログはかなり話題になっているようですね。今回はScopusによる各国の論文数の推移を見ていますが、今まで以上に衝撃的なグラフです。ただし、地方国立大学の現場で教員をしているとそれほど不思議に思えないことも事実です。まあそうだろうなというのが率直なところです。私達の研究活動の状況を如実に表していると思えるからです。もともと地方国立大でギリギリの予算とスタッフで何とか研究成果を出していたモチベーションの高い教員の多くが、研究以外の業務に忙殺されるようになってしまっているということでしょう。概して、研究の出来る人のところに雑用も集まるものですから、論文の生産性が落ちるのも当然ですね。また、研究スタッフ、地方の場合、多くは学生の力が頼りなのですが、就活などで充分に研究時間を割けない状況もあるでしょう。就職が決まると今度は研修とかで呼び出される。また、「大学院教育の実質化」の結果、座学優先でラボでの教育は二の次という感じです。お陰で修士課程の学生の研究時間も大幅に減りました。博士課程の学生でさえまとまった時間の座学があります。

地方から見ると、「選択と集中」で充分な研究費と人材が回ったところが我々の穴を埋めてくれれば、日本の論文生産数も減らないのでしょうが、そうはなっていないということでしょう。選択と集中で「穴」を埋められないとすると、今回の大学改革で「世界の研究拠点」大学を作っても所詮は今までどおり「穴」は埋まらないのではと思えますが、杞憂に終われば良いですね。大学改革など地方大に関係することで我々には関係ないなどと他人事のようにコメントしていた旧帝大学長がいましたが、よっぽどの戦略をお持ちなのだろうと思います。是非、開陳していただきたいです。

【参考】
「あまりにも異常な日本の論文数のカーブ」(ある地方大学元学長のつぼやき)
http://blog.goo.ne.jp/toyodang/e/26f372a069cbd77537e4086b0e56d347
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by atsutoyoda | 2012-06-28 20:30 | 科学技術政策

国家戦略としての科学技術イノベーション政策

今日は学位審査で宇都宮大学に行きました。審査後の席で話題になるのはやはり大学改革のことでした。席上、ある先生が文科省に振り回されるだけではなく、目の前の学生を観察してそれぞれの大学や学部改革の独自案を出さないと駄目だというようなことを言っていました。確かに現場の実態をよく把握できないままにミスマッチな改革をしたところで結果は目に見えています。ラボに戻ってTwitterを眺めていたらこんな議事次第が出てきました。CSTPは久々に表に出てきたという感じがしますが。

【参考】
「科学技術政策担当大臣等政務三役と総合科学技術会議有識者議員との会合」(平成24年6月21日)
議題
(1)国家戦略としての科学技術イノベーション政策について(その5)
(2)平成25年度科学技術関係予算の重点化について(非公開)

http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/yusikisha/20120621.html
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by atsutoyoda | 2012-06-21 23:55 | 科学技術政策

科学技術白書

平成24年版の科学技術白書が出ましたが、第2節に下記のように明記されています。気になります。

「しかしながら、今回の地震・津波や原子力発電所事故により、科学者や技術者に対する国民の信頼感は低下したと言わざるを得ない。」

断言されていますね。地震や原発に直接関係しなさそうな研究分野にも影響が出ているようです。平成23年の12月に実施された科学技術政策研究所「科学技術に関する意識調査」では、遺伝子組換え食品の安全性に対する不安も震災前より高まったとする人が40%近くもいます。科学技術全般について不安感が増しているということでしょうか。特に農学研究は食の安全や安心に直結しますので、今後の研究動向を左右することにもなりかねない事態だと思えます。

アウトリーチが大事なことは事業仕分けで痛感しましたが、一層の努力が必要だと改めて認識しました。「2位じゃダメなんですか?」のときよりも、今のほうがヘビーな状況でしょう。

【参考】
「平成24年版 科学技術白書 本文(PDF版)」
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa201201/detail/1322246.htm

「第2節 科学技術政策に問われているもの」(科学技術白書)
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2012/06/15/1322246_007.pdf

「科学者や技術者の信頼が低下」 12年版科技白書
(日経新聞2012/6/19 10:16)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG1802P_Z10C12A6EB2000/
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by atsutoyoda | 2012-06-19 19:07 | 科学技術政策

アンブレラ方式

国立大学を整理統合する方法としてアンブレラ方式というのが出てきています。もともと神田主計官の「平成24年度文教・科学技術予算のポイント」で出てきたキーワードです。財務省主導なのでしょう。文科省が「アンブレラ」に対してどういう考え方をしているのか、いまいち情報が伝わって来ません。最近の朝日新聞には、「文科省は、アンブレラ方式の導入で、大学を消滅させずに再編を進める方法を確保する考え。」と出ていますが、本当にそんなことが可能なのか詳細はわかりません。アンブレラ方式のメリットとデメリットも良く分かりません。例えば東関東に位置する茨城大学、筑波大学、千葉大学あたりをアンブレラで一法人にしたら、どうなるでしょう?経営の効率化は可能なのか?教員サイドからすると、他大学の恵まれたインフラを利用できるようになればメリットがありそうです。

ブログ管理人のような現場教員はアンブレラ方式になろうがなるまいが今までどおり地道に教育と研究をしていくしかないわけです。アンブレラ方式で教育、研究が従来よりもしやすくなるのであれば歓迎です。

【参考】
「平成24年度文教・科学技術予算のポイント」
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2012/seifuan24/yosan011.pdf

国立大「複数運営」可能に 分野や所在地で集約案(朝日新聞2012年5月26日8時25分)
http://www.asahi.com/national/update/0526/TKY201205260004.html
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by atsutoyoda | 2012-05-28 22:25 | 科学技術政策

科研費報告書

2ヶ月前に提出した科研費の報告書の修正依頼が事務方から来ました。報告書の内容ではなく書式の細かい部分についての修正依頼でした。研究者が規定の書式に報告を書いて、事務方がチェックして、修正依頼をするというステップが必要なのか検証する必要があります。「茨城大学農学部」を「農学部」に修正してくださいというレベルの修正ですから、このレベルのチェックと修正に時間を膨大に使うのはそもそも税金の無駄使いという感覚にならないといけません。つい先日、学生が学振申請書の「マジック塗り」をしてましたが、そんな前時代的なことをいつまでやるのかと思っていましたが、まだまだ省力化できる部分はありますね。
科研費報告書などは研究者が直接Read&Researchmapに入力するようにすれば良いと思うのですが。もともとResearchmapには獲得した競争的資金欄がありますから、そこに報告書もぶら下げる形で良いと思えます。業績欄とリンクできるようにすればいいでしょう。事務方にしたって煩雑でかつ集中力の必要な非生産的作業が減って良いことでしょう。もっと生産的な作業に時間を使うべきです。
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by atsutoyoda | 2012-05-25 20:27 | 科学技術政策

大阪バイオサイエンス研究所

大阪バイオサイエンス研究所(OBI)の大阪市からの支援が毎年25%削減され、平成27年度には支援を取りやめるという結論が大阪市の市政改革本部で決定されたとのことです。現在は年間6億円の支援をしているということですが、今後は自律的経営を求められることになります。

OBIは管理人が大学院生の頃に1年ほどお世話になりました。研究所としては非常に恵まれた環境でした。当時は長田重一先生が在籍していて、アポトーシスの分子生物学の興隆を目の当たりにしたものでした。早石先生や花房先生が普通に所内を歩いておられるのも不思議な感じでした。まあ、大学院生にしてみれば夢の様な環境だったと言えます。OBIにいたのは20年ほど前ですが、この20年間の業績は凄まじいものです。あの小さな研究所でよくもまあこれだけの業績を出せるものだと思っていました。

大阪市長が変わってからいろいろありますね。科学研究の価値を評価できない人が首長になると、どんな画期的な研究成果を出していてもこのような扱いを受けるということです。あの「事業仕分け」が蘇りますが、OBIほどの研究所であれば欲しがる大学はいくらでもありそうです。うちのような地方大学にOBIみたいな研究所があったら、とても刺激になります。ある役所の勉強会で各地方大学にミニ理研を作ろうという案を議論したことがありますが、地方大学での研究の活性化のためには、それぞれの大学に小さくても良いからトップレベルの拠点が欲しいものです。

週明けは学長選挙です。不勉強で選挙戦の論点がよくわかりませんが、「地方は地方なりに」みたいな機能別分化路線はもう飽きました。地方であっても研究機能の強化という議論がもっと必要だと思うのですが、あまり聞こえてきません。

【参考】
「OBIパブコメについてのtogetter」
http://togetter.com/li/303821

「OBIホームページ」
http://www.obi.or.jp/
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by atsutoyoda | 2012-05-18 19:47 | 科学技術政策

卒論生の研究経費

卒論生の研究経費がうん千円とブログに書いたら、卒業研究は文科省に強制されているわけではないとコメントされました。むしろ、研究することが必須の大学院生に分担される研究経費が少なすぎることが問題とのご指摘でした。管理人の研究室には博士課程と修士課程の大学院生がそれぞれ一名いますが、この二名に大学からくる研究経費だけでは足りません。ドクターコースといえども、毎年せいぜい数十万円ですから。競争的な外部資金をとってはじめて大学院生の研究が成り立つと言っても良いでしょう。院生にしても良い就職のためには論文数やIFなどを要求されるわけですから、ますます外部資金が必要です。小さい論文でお茶を濁して学位を授与することはありえるでしょうがPIとしてそれでいいかどうか。少額予算で画期的な研究をすればよいではないかと言われることもありますが、それが簡単ではないことは研究者をやったことがある人であればわかるでしょう。

「数十万円でもできる面白いことを考える自由があるうちはまだマシでしょ?」と言われると、そうかもしれないという気もします。その自由を目一杯利用してますかね?反省。
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by atsutoyoda | 2012-05-14 18:51 | 科学技術政策