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茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
by atsutoyoda
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カテゴリ:教育( 96 )


3年生の訪問

学部3年生の研究室訪問が始まっているようです。家畜管理や行動関係の研究室は人気があるみたいですね。これは例年の傾向なのですが。うちみたいに生化学からマウス行動学まで手広くやる研究室は爆発的な人気はないのですが一部の学生には支持されるみたいです。先日、うちの研究室にも何名かやってきました。私がひと通り、研究テーマを説明して、そのあとはフリーディスカッションにしました。これまでに来られた学生さんたちは割りとおとなしい感じです。ただ良い質問を結構してきますのでうちに秘めたるものがあるのかもしれません。率直、いまの学生さんたちはどういう研究テーマに興味を示すのだろうかと思います。いずれにしろうちの研究室にフィットしそうな学生がいるといいのですが。今、在籍している学生がフィットしているかどうか分かりませんが、日頃つまらなそうな顔をしてないのでなんとかなっているのでしょう。

農業工学のOT先生との共同研究は面白くなりそうです。機械系の先生と一緒に仕事をするのははじめてなのですが、まあ、言ってみれば境界領域にこそ花が咲くという感じでしょうか。混沌とした農学部ならではの共同作業です。ひとりで盛り上がっています。巻き込まれた学生は教員二人から注文をつけられて大変かもしれません。役得でしょう。
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by atsutoyoda | 2012-04-25 23:01 | 教育

グローバル教育

日本の閉塞を打破するのにはグローバル教育が必要だという趣旨の記事によく出会います。今朝の日経新聞にもその手の記事がありました。大学はグローバル教育で学生を鍛えるべしとのことなのですが、現場にいると違和感を感じます。いまの学生にはグローバル教育以前にやらなければいけないことが多いからです。そもそもグローバル教育とは具体的にどのような教育を指すのか不明です。海外に出てもサバイブしていける能力を養成するための教育でしょうか。海外でサバイブする能力を養成する前に、日本でサバイブする能力を養成するほうが先でしょう。グローバル教育の前に「読み、書き、そろばん」を徹底しないといけません。基礎がないところに、グローバル教育を施しても、意味のないことは自明です。英語はうまいけど中身が無い人と、英語は不得手だけれど中身がある人ではどちらがグローバル人材になりうるかということです。

1mol/LのNaCl溶液を使って、10mmol/LのNaCl溶液を250mL作りなさいという問題を学部2年生に出しましたが、ほとんどの学生ができないのですね。このレベルで研究室に配属されても試薬調整など困難ですが、これが現実です。このレベルでいかにグローバル教育といったところで、砂上の楼閣を作るようなものでしょう。

いまの大学はキャリア教育やグローバル教育に振り回されていますが、本当に必要な教育というのは目の前の学生を直視することで見えてくるように思えます。GPなどの競争的資金に踊らされず、もう少し現実的な対応が必要でしょう。競争的資金を苦労して獲得せずともやれることはいくらでもありそうです。
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by atsutoyoda | 2012-04-24 22:13 | 教育

飼料資源科学特論

昨年につづき、ブログ管理人が担当する大学院講義「飼料資源科学特論」は原発事故が農林水産業に与えた影響に焦点を当てて、勉強していくことにしました。今年は6名のメンバーです。3つのグループに分けて、それぞれ興味を持ったテーマについて調べてもらいます。原発事故から1年以上たちましたが依然、農業分野には深刻な影響を与えています。大学院生は農業分野でプロとして生きていく人も多いでしょうから、原発事故の農業被害についてある程度の知識を持つ必要があるでしょう。興味も持ってもらわないといけません。

そういえば先週、参加したモロッコの学会で会ったアメリカ人は、福島原発のことを「ダイイチ」と言っていました。

外書講読講義も始まりました。今年度も中国語をやります。授業が始まり出しました。3月まで突っ走りましょう。
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by atsutoyoda | 2012-04-20 21:03 | 教育

新年度

新年度のスタートを切りました。このラボにきて16年目のスタートです。赴任したときは教員3名、学生7名の研究室でした。今は教員1名、非常勤1名、学生6名のラボです。教員の数だけを見ると縮小したおとりつぶしラボのように思われますが、新米PIとしては仕事しやすいのも事実です。小回りが効いて良いのです。学生を管理するのは好きではないのですが、「放牧」するには丁度よい規模だと思います。新人さんたちがどのように育っていくのか楽しみです。研究成果が出るのももちろんエキサイティングでつくづく研究者の道を選んでよかったと思うのですが、最近は人財、特に研究者として活躍する人財が出てくるとなんとも言えない幸せな気分になります。これは15年前の赴任時にはなかったことです。博士を育て輩出することが良いのか悪いのか分からないような変な時代ですが、視野を世界に広げた場合に目の前の学生をどのように教育すべきか、よ~く考える必要がありそうです。今の日本の状況をみると強くそう思います。
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by atsutoyoda | 2012-04-03 17:39 | 教育

企業研修

昨日の謝恩会でひさびさに会った学生もいました。企業の事前研修で大学に来れなかったということでした。3月31日までは学生の身分のはずですが、すでに企業の研修が頻繁に入るというのはおかしなことですね。「教材」を送りつけてくる企業もあるそうです。年度末は企業の「教育」が大学の教育や研究を侵食しているわけです。卒業単位がそろったら、もう学生は企業のものだとでも思っているのでしょうか。さんざん就活に時間を取られたかと思ったら、またかという感じです。年度末は後輩たちへの実験技術の引継ぎなどで卒業予定者の貢献がかなり期待されるわけです。企業の事前研修はラボの引継ぎ、伝承に邪魔な存在です。

企業が学生に内定を出したら、4月まで学生を放っておいてくれないですかね。10月に内定式などやるのも解せません。企業が高等教育にいろいろ注文をつけてくれるのは良いのですが、まずは高等教育を侵食しないでいただきたいと思います。4年間の教育期間を確保することがまずは高等教育改革の前提でしょう。高等教育局の強い指導に期待します。
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by atsutoyoda | 2012-03-24 18:27 | 教育

謝恩会

朝から論文リバイス作業をしました。ここ数日、のどが痛いのですが溶連菌という奴かもしれません。家族がこれにやられていますから。熱は一日で治まりました。

あいにくの雨でしたが卒業式でした。夕方、卒業生たちがつくば研究支援センターで謝恩会をしてくれました。一年前は大震災と原発事故で、混乱の極みのような状況でした。今年の卒業生たちは、研究室がかなり過酷な状況から立て直した戦友といえます。と同時に、私がPIになって初めての卒業生なのですね。一期生を送り出したということです。無事、第一期の戦友たちを社会に輩出できたということでホッとしている状況です。同時に寂しさも感じます。

一年間ひどい環境で研究する羽目になってしまった4年生たちですが、どん底でも前向きに努力する心意気でやっていただきたいと思います。あれほどの困難を切り抜けてきたのですから、きっとできるでしょう。
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by atsutoyoda | 2012-03-23 22:48 | 教育

若者はどこにいけばいいのか?

下記の2つの記事を読みました。どんなに革新的な大学改革をしても、私たちが必死になって学生を教育しても、有能な若手を登用してくれないのでは意味がありません。内向き志向はダメだということでしょう。教育も外向き志向を目指せということでしょうか。国民の税金を使って、わざわざ有能な若手人財を海外に輩出するというのも変な気がしますが、仕方のないことです。大学教員や霞が関で国難を解決してやろうという志の学生たちも、この国に見切りをつけようかという気分になることでしょう。入り口がないのだから仕方ありません。

【参考】
"Numbers of young scientists declining in Japan
Government policies are hampering the country's next generation of research leaders, advisory body says." Ichiko Fuyuno (20 March 2012 NATURE | NEWS)
http://www.nature.com/news/numbers-of-young-scientists-declining-in-japan-1.10254

「定年国家公務員を再任用へ…希望者は原則全員」(2012年3月22日10時33分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120322-OYT1T00222.htm
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by atsutoyoda | 2012-03-22 18:38 | 教育

しゅうかつと教育の選択と集中

学部3年生の就職活動が始まりました。今春卒業予定の大学生の内定率は80%だということです。内定率の中身が疑問ですが、実態はもっと厳しいようです。国立大学理系や関東地方の内定率が他に比べると高かったようです。関東の国立大学理系であるわたくしたちの学部でも、就職戦線の厳しさは嫌というほど感じます。今後、公務員の採用が大幅に減らされることを考えると、プラス材料があまりないような気がしております。日本で職がなければ海外でもどこでも飛んでいけるようなタフな学生を育てるしかありません。

柳田充弘先生がブログにサイエンスの選択と集中はやめるべきと意見を述べられていました。大学の教育も選択と集中は危険でしょう。過去のはなしですが、バイオ産業が伸びるだろうということで、バイオ系学部が増えました。バイオ系ドクターも増えました。その結果、何が起こったか。今後、グリーンイノベーション、ライフイノベーションを国が推進していくそうですが、この二つのイノベーションに特化した大学教育プログラムが出てくるでしょう。研究費がグリーンとライフに重点配分されれば、おのずと教育もグリーンとライフに重点を置かざるを得なくなります。問題はグリーンやライフの教育をうけた学生が、社会に受け入れられるのかということですね。バイオ系で痛い目にあっている人をたくさん見ているので、にわかにこういう選択と集中は信じられないのです。「政策は間違っていました。別の方向を模索しましょう。」というロジックは教育にはなじまないです。


【参考】
「就職内定率:今春卒業予定の大学生80.5% 低水準続く」毎日新聞 2012年3月16日 10時14分(最終更新 3月16日 11時12分)
http://mainichi.jp/life/job/news/20120316k0000e040175000c.html

「平成22年度学部別卒業者の進路(茨城大学)」
http://www.ibaraki.ac.jp/common/pdf/generalinfo/h23employment_ver2.pdf
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by atsutoyoda | 2012-03-16 23:19 | 教育

カリキュラム振り分け

毎年のことですが今年も学部1年生のカリキュラム分属をします。動物と植物カリキュラムに配属させるのですが、例年紛糾します。植物カリキュラムの人気が圧倒的にあるのですね。なぜ動物が人気が無くて、植物が人気なのか詳細は分かりませんが、入試の時点で植物志望の学生が多いみたいです。7割くらいは植物志望でしょうか。学生に志望動機を聞くことがありますが、自宅で家庭菜園をしているとか、祖父母が農業をしているということが動機づけになるようです。食糧問題を解決したいという学生もいます。一方、動物カリキュラムを志望する学生は、ペットや動物園動物が動機づけになっているケースが多いです。家畜をやりたいという学生は多くはありません。多くの学生や一般の方にとって家畜は身近な存在ではないでしょうしね。ブログ管理人が大学で畜産の勉強をすることを親類縁者に語ったときを思い出します。牛飼いにでもなるのかと言われました。管理人が進学したのは先端的な発生工学の拠点だった大学なのですが、社会の評価はその程度だったわけです。畜産は今でもそういう牧歌的なイメージかし知れません。生殖工学などの先端分野を支えているというイメージはないでしょう。

学生の希望にそって配属させればいいという意見もあります。一見、まともな意見に思えますが、危険性もあります。学生に不人気の分野が淘汰されてしまう可能性があるからです。もちろん時代遅れで淘汰されるべき分野もあるでしょうが、今の日本に真に必要な分野が淘汰されてしまったら危険です。学部改革が日本の科学技術の命取りになる可能性も無いわけではありません。選択と集中も気を付けないと道を誤ります。

原子力工学や放射性生物学に関する分野が今後、どういう人材を育てていくのか着目しています。
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by atsutoyoda | 2012-03-14 23:01 | 教育

シューカツ、ラボ再興

学部3年生や修士課程1年生の就職活動が本格化してきているようです。研究室で今後の研究計画について学生と相談をしましたが、長期にわたる実験をこの時期に実施するのは難しいですね。特に動物を使ったウエット系の実験は組み立てるのに苦労します。毎日の動物の世話がありますから。いつ企業の面接に呼び出されるか分かりません。大切な実験があるから面接を別の日にしてほしいなどと就活生が企業に言ったら、その時点でアウトでしょう。研究はしたいし、就活もしなければいけないという板挟みになるのが就活生です。研究したくない人は就活に没頭できるでしょうが、研究したい人が就活で思い通り研究を遂行できないというのは問題です。企業側とすれば研究せずに就活に没頭する学生よりも、研究と就活との両立に悩みながら、やっぱり研究をしようと思うような学生を採用したいのではないかと思うのですが、どうなのでしょう。研究もせずにずっと就活をして、企業に内定ももらわずに1年を棒に振るという学生が多いのでとても懸念しています。

ラボとオフィスのエアコン工事も完了して、ようやく本格的にラボを再興します。一年かかりましたが、再興できるような日が訪れたことに感謝します。日本で就職が見つからなければ海外で働けるというような学生を育てようと思います。
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by atsutoyoda | 2012-02-27 22:20 | 教育