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茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
by atsutoyoda
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カテゴリ:震災、原発( 35 )


被災地のこどもたちの成長

朝からNHKで気になるニュースをやっていました。被災地のこどもたちの成長についてです。宮城県の被災地での調査ですが、小学生500人のうち100人以上に、通常よりも体重が増加したり、または減少するケースが見られたそうです。日本成長学会が公表したデータだそうです。心理的ストレスが原因ではないかという見解です。実は昨年11月にも似たようなニュースがありました。郡山市の幼稚園児の事例です。この時は体重の増加が抑制されたというデータでした。管理人はこれを当時のブログに書いていました。抜粋してみます。

「福島県郡山市の幼稚園児240人余りについて、ことし6月までの1年間の体重の増え方を調べたところ、去年の同じ年齢層の4分の1程度にとどまっていたことが分かり、調査した小児科医は『原発事故で外遊びができず、食事の量が減るなどしたのではないか』として、追跡調査の必要性を指摘しています。」


わたくしたちは大人のマウス、ラットを用いて社会的、あるいは心理的ストレスが摂食や体重にどのような影響を与えるのか見ているのですが、ストレスに対してはSensitiveに反応します。成長期ではまたためしてませんが、もっとレスポンスするのかもしれません。

ラボではこれからさまざまな社会的、心理的ストレスモデルを作製しようと準備しているのですが、私たちの研究もポスト3.11の課題のひとつにすこしはお役にたてるかもしれません。かなり重要なミッションであると思えます。


【参考】
「被災地の子どもたち 成長に異変」(NHKおはよう日本特集まるごと2012年11月29日(木))
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2012/11/1129.html

「なぜ体重の増加が抑制されるのか」
http://atsutoyoda.exblog.jp/13967083/
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by atsutoyoda | 2012-11-29 23:47 | 震災、原発

全ゲノム解析

福島県で全ゲノム解析による被曝調査を行うというニュースが流れました。細野環境大臣の発言だそうです。何を解析するのか不明ですが、ともかくお金を福島に落とすということでしょうか。福島県にとっても失礼な話ですね。福島県立医大にセンターを作るため、来年度61億円の概算要求を盛り込んだとのことですが、この荒唐無稽なプロジェクトの批判をする人は大学内部にいなかったのでしょうか。大臣の先走り?

実際にヒトの全ゲノム解析して原発事故の被曝の影響をどう知りうるのか教えて欲しいのです。この大臣がどこまで理解しているのか不明ですが、大臣にこの事業を提案した役人もいるわけで、だとしたら環境省の中身が伺いしれます。政治主導で何もご存じない大臣の先走りだと考えると納得できますが、そうではないとしたら暗闇です。大臣のお陰で来年度は次世代シーケンサーがたくさん売れそうですね。

「政府としてしっかりと(福島に)向き合っていく。遺伝子の調査はすぐに不安の解消にはつながらないかもしれないが、人間の根源的な遺伝子を調べることで将来への予防になる」

これは細野大臣の発言ですが、こういう発言をするレベルの人が思いつきで60億円の予算を付けられるとしたら、まだまだ日本は大したものです。

【参考】福島で「全ゲノム解析」 被曝調査で環境相表明(産経ニュース 2012.8.31 00:35)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120831/dst12083100360000-n1.htm
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by atsutoyoda | 2012-08-31 19:44 | 震災、原発

イノシシ

茨城県石岡(筑波山周辺でしょう)のイノシシから放射性セシウムが検出されています。筑波山麓八郷の懇意にしているイノシシ料理屋はすでに県外からイノシシを買っているとのことでした。筑波山のイノシシはとてもうまいのですが、残念ながらそういう状況です。震災前から筑波山周辺では鉄砲撃ちが減っていたので、イノシシによる農業被害が増えていたそうです。食肉として売れないとなるとますます筑波山周辺で狩猟する人が減ってイノシシによる農業被害が増えそうです。イノシシと一対一で対峙するときの話などを聞くと、猟師になるのはとても大変だということが分かります。まさに命がけです。農業被害を防ぐために命がけで害獣駆除している人がいるわけですが、意外とその大変さは知られていないかもしれません。イノシシだけでも全国の農業被害は50億円以上になります。

【参考】食品中の放射性物質の検査結果について(第421報)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/copy_of_copy_of_copy_of_copy_of_copy_of_copy_of_copy_of_2r9852000002d472.html
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by atsutoyoda | 2012-06-26 23:47 | 震災、原発

ガスクロマトグラフィー

震災でやられたガスクロ3台がようやく更新できて動き出しました。今まで6階の管理人のラボに設置していましたが、震災でガスクロ本体からガスボンベから何から何まで倒壊しましたので、今回は1階に設置してもらいました。1階の部屋の管理人HM先生のご理解あってのことです。このガスクロは学部内で共同利用機器にしますので、利用希望者は管理人に問い合わせください。CO2、メタン、有機酸など分析できます。是非ご活用ください。

分子生物学研究もひさびさに再開しようと思います。しばらく行動解析や組織化学、ウエスタンが中心でしたが、ひさびさに初心にもどって脳のRNA抽出から始めます。震災でやられた実験機器はほとんど更新できましたが、かなりの試薬や消耗品が散逸してしまっていることに気が付きました。一から揃えるには相当の予算が必要ですが、震災直後は2度とこのラボでは実験できないと思っていたので、また実験できることを素直に喜びたいと思います。ありがたい。大阪バイオ研についてのニュースを見ると研究を続けられることのありがたみをいっそう感じます。

【参考】
”NATURE NEWS BLOG Osaka Bioscience Institute fights for survival”
(22 May 2012)

http://blogs.nature.com/news/2012/05/osaka-bioscience-institute-fights-for-survival.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter&utm_campaign=Feed%3A+news%2Frss%2Fnewsblog+%28News+Blog+-+Blog+Posts%29
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by atsutoyoda | 2012-05-23 19:22 | 震災、原発

竜巻

つくばの北条が竜巻の被害にあいました。ちょうど竜巻被害の2時間前まで北条を自転車で走っていました。その被害の大きさに驚きました。不幸にも一名亡くなったそうです。昨日は朝から筑波山から西部に嫌な黒い雲が出ていましたし、蒸し暑くもありました。北条からつくば市中心部に帰るときにものすごい逆風が吹いて、自転車を進めるのが大変でした。自転車に乗りながら変な天気だと思ったのは事実ですがここまでひどくなるとは。

竜巻被害をニュースで見たという知人や卒業生から連絡をいただきました。ラボメンバーも管理人もお陰様で全員無事です。

北条の被害が心配です。ちょうど田植えしたばかりの北条米など銘柄米もあります。うちの大学や学部ができることもあるでしょう。真価が問われそうです。

【参考】
「竜巻?1人死亡50人けが 550棟が被害 茨城・栃木」(朝日新聞2012年5月6日22時30分)
http://www.asahi.com/national/update/0506/TKY201205060122.html
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by atsutoyoda | 2012-05-07 20:35 | 震災、原発

オフィスは復興

ブログ管理人のオフィスは復興しました。外壁工事は続いていますが、エアコンも更新できて今までよりもかなり快適になりました。書棚などはすべてプロの方に耐震処理をしてもらいました。
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ドアの横の4℃の冷蔵庫をラボに移したいのですがスペースが見つかりません。この冷蔵庫は震災の時も動きませんでした。冷蔵庫、冷凍庫がラボで一番場所を取ります。
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あとはラボの方です。4月からはまともに稼働するようになるでしょう。新人さんばかりで一から教育しないといけませんが、良い区切りという気もしています。すべてリフレッシュしたという感じです。前向きにいきたいです。

皆様にいただいたご支援、ご協力に応えられるように今まで以上に努力する所存です。
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by atsutoyoda | 2012-03-13 17:17 | 震災、原発

震災から一年

一年経ちました。あっという間でした。当時の写真は見たくないのですが、一年前の惨状を忘れてはいけないと思いブログに公開してみました。ブログ管理人のオフィス、ラボは6階です。

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オフィスですが大型の本棚が吹っ飛びました。全面ガラスですべて割れました。食器棚も倒れて食器がかなりやられました。この写真はかなり片づけてからのものです。管理人は大きく揺れだしてからすぐに廊下に逃げたので無事でした。居室の本棚などが倒れて、ドア開閉が不能になった部屋がいくつかありました。

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3・11は研究室の送別会をする予定でした。料理の仕込みをしていたら火事をだしてもおかしくなかったのです。15時から料理開始の予定でした。食材、飲料がすべてダメになり、しばらく悪臭を放つことになりました。

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ラボは被害が甚大だったので当初立ち入り禁止でした。ブログ管理人が赴任当時から一緒だったPCRが転がっていたのを発見したのは震災後しばらくたった後です。PCR、蛍光光度計、ガスクロマトグラフィーなどいろいろな機器が床に落下しました。

今では居室はほぼ復興しましたが、実験室を機能させるのはこれからです。耐震処置はすべてプロの方にお任せしました。高圧ガスボンベなどもなるべく6階のラボでは使わない工夫をしてみました。そのために低層階の先生方にはずいぶんお世話になっています。

茨城南部は被災地としてあまり認知されていないようです。たしかに東北3県に比べると死者の数は少ないですが、高層階にある研究室はどこもこの程度の被災をしているでしょう。放射性セシウムの降下の件を知ったのはずっと後のことです。キャンパス復興のためにやるべきことは膨大ですが前を向いていきましょう。
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by atsutoyoda | 2012-03-12 19:55 | 震災、原発

国家公務員給与7.8%引き下げ

公務員の給与が7.8%引き下げられる法案を月内に成立させるはこびとなっているようです。東日本大震災の復興財源に充てられるとのことで、給与削減で約6000億円捻出するそうです。給与引下げ措置ですが独法はずっと継続するのだとか。国立大学や独法で働くポスドクや任期付教員の給与も一律に削減されるのでしょうか。7.8%削減というのはかなり大きな数字です。特に子育て世代には厳しい数字でしょう。

任期付きで子供を育てて、給与も大幅に削減されて、先のポストも見込めないとなったらどうするでしょうか。今朝の日経新聞に興味深いことが書いてありました。以下、日経新聞(2月21日朝刊)からの引用です。

「大学で教える人が足りない。日本の人材を送ってほしい」。人口12億人超のインド。昨年9月、東京に日印の政官学のリーダーが集まった国際会議で、インドの上院議員が求めた。同国の大学進学率を現在の11%から25%に引き上げる場合、2千校以上の新設が必要になるという。一方で、日本には、大学のポストが限られ、博士号を持ちながら活躍の場のない「ポストドクター」が09年度で約1.7万人いる。政府のグローバル人材育成推進会議幹事会座長を務めた鈴木寛・前文科副大臣は「日本は新興国に高度専門職業人材を送り出すことができる。大学教育を基幹産業と捉える発想の転換も必要」と語る。

グローバルな視点というのは私たち教員にこそ必要だということでしょう。

【参考】
<公務員給与>7.8%引き下げで民自公3党が合意(毎日新聞 2月17日(金)20時44分配信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120217-00000085-mai-pol
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by atsutoyoda | 2012-02-21 15:40 | 震災、原発

放射線モニタ

オフィスから外に出るときはなるべく放射線モニタを持ち歩くようになりました。研究室のメンバーが行動しそうな学内外をモニタリングしていますが、立木の周辺などはやはり高めにでます。阿見町からの除染計画の指示がまだ来ないらしいのですが、早く対応してほしいものです。阿見町のホームページでは、「『放射性物質汚染対処特措法』の基準(地上1mにおいて毎時0.23マイクロシーベルト)に基づいて随時除染を行い、児童等が受ける放射線量をできるだけ低く抑えるとともに、町民および保護者の皆さまの不安解消に努めてまいります。」と書かれています。この数値をクリアするには阿見町の広大なエリアの除染が必要です。大学独自では除染活動できないのでしょうが、待たされるのもフラストレーションたまりますね。これから入試シーズンなので、うちのキャンパスは除染して線量が落ちましたと早く宣言したいものです。今、在籍している学生のこともありますから、あんまりノンビリ対応されても困るのですが、町役場もいっぱいいっぱいでキャパを超えているのかもしれません。そうであれば、町の指示が無くても除染活動できるような仕組みを作るなどしたほうが良さそうです。霞が関の指示が直接大学に来ても良さそうなものですが、そういうものでもないのでしょうか。不思議な気分です。

【参考】
「阿見町放射線関連情報」
http://www.town.ami.ibaraki.jp/kakuka/seikatsusangyo-bu/chominkatsudosuishinka/bosai/hoshasen_information01.htm#放射線量マップ作成について
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by atsutoyoda | 2012-01-25 17:07 | 震災、原発

放射線量の測定

研究室で購入した堀場製作所のPA-1000という環境放射線モニタで、主に研究室が管理する動物飼育室などを測定しました。PA-1000でつくばの自宅周辺も測定しましたが、阿見の方がやはり高めの数値が出ます。ただ、研究棟の実験室やオフィスなどの数値はつくばの自宅の数値と変わりません。気になるのはプレハブの建物ですね。屋根に放射性物質が積もっているのか、プレハブ室内の床よりも天井のほうが高い値になります。精度の高い実験をしているのでこれは無視できません。どのような解決をするべきなのか考えますが、屋根の除染などという対処療法よりも、もともと空間放射線量が高いので、ある程度遮蔽効果のある動物実験棟の設置くらいを考えないといけないのかもしれません。この大学にはもともと動物実験施設がないので、今回の原発事故をきっかけに動物福祉にも配慮したまともな動物飼育施設の建設計画をだしていただきたいものです。教育、研究で必要なので不合理な要求ではないとおもうのです。今まで施設がなかったことが不思議です。汚染してしまったこの環境を最大限に活かす研究も考えないといけません。今後、低線量被曝というまだ健康被害がはっきりしない分野が焦点になるでしょうが、今日の測定ではいろいろと学ぶことができました。
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by atsutoyoda | 2012-01-24 17:07 | 震災、原発