Ami Express


茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
by atsutoyoda

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身体を動かすこと

早朝にJoggingやサイクリングをして汗を流すことが多いのですが、秋になってだんだん日の出が遅くなると起床がつらくなり、さぼり気味になります。どうも運動をさぼると徐々に腹が出てきて軽快さがなくなるだけではなく、Depressiveというほどではないとしても消極的になるようです。まず動くのが億劫になりますし、風邪もひきやすくなります。個人的は体重2Kgほどの増加でかなりメンタルに影響してきます。71㎏前後が一番調子がいいということが最近分かってきましたので、そこを目標体重にしています。この数字を割り出すには結構時間がかかっていますし、減量しすぎで失敗もしています。まったく科学的ではないですが、直感でこの程度の体重がベストであると理解することが健康維持だけでなく、メンタルの維持にも重要そうです。

あと運動を持続するには目標設定やライバルの存在が必須でしょう。SNSやTwitterでライバルの動向を把握するのはテンション維持するにはかなり良いようです。研究についても同じことが言えます。10数年まえにこの学部に赴任したときにこのようなツールがあったらどんなに心強かっただろうと思えます。
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by atsutoyoda | 2011-10-31 23:06 | 趣味

出来レース

教員の人事や競争的資金では「出来レース」というケースがやはりあるようです。私はその実態について詳しくは知らないのですが、もし本当に日本のサイエンスの世界で出来レースが跋扈しているとするとなんだかしらけた気分になる人は多いでしょう。プロの自転車選手の世界では禁止薬物を使ってレースに勝利するケースがありますが、事後に薬物使用がばれれば勝利を剥奪されるわけです。薬物使用発覚後、2年はレースに戻れなかったりします。出来レースで成り立っている世界はぬるま湯で居心地がいいでしょうね。村社会は日本の伝統なのでしょうが、科学・技術の世界くらいはもう少し、村社会を離脱する方向に進んだ方が良いと思えます。原子力村が何を招いたか良く把握する必要がありそうです。東日本大震災での甚大な被害にもっと学ばないといけません。今までの延長線上に科学・技術の未来はないと思えます。ドラスティックな改革が必要でしょうし、そのためには若い世代で第一線で戦っている人の意見を汲んだ政策を展開する必要がありそうです。
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by atsutoyoda | 2011-10-29 22:29 | 研究

被災した研究機器の更新

被災して損傷した研究機器の更新がようやく進みそうです。ただすべての機器が更新できるかどうか不明です。いくつかの機器はあきらめないといけないのかもしれません。まだ先は見通せませんが悪い方に考えておいた方がよいでしょう。更新してもらう備品に優先順位をつけました。ある業者さんにはちょっと厳しい選択でした。お隣、筑波大学は第3次補正で体育館を新築するそうです。一般にも開放するようなことが報道されていました。筑波大であってもそういう工夫をしないとなかなか新築は難しいでしょうね。うちの動物実験施設もいつ建設ができるのか分かりませんが、動物実験については少し雲行きが怪しくなっているようです。これはまた時間のある時に書いてみたいと思います。

これから、学内で関東畜産学会の運営会議、そのあと、根津に向かって畜産学会の編集作業、夜は久々に東京駅で科学技術政策仲間のMTさんやSTさん、OTさんたちと飲む予定です。午前様になるでしょう。
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by atsutoyoda | 2011-10-28 14:58 | 震災、原発

食の会

息子が通う保育園で「食の会」という勉強会が月一回あるのですが、今日は私が話題提供者だったので、食品安全委員会の資料をベースにお話ししました。保育園のおかれている状況がまったく安全というわけではないので、食べ物の汚染状況については注意深くチェックしましょう、というニュアンスで話しました。活発に意見が出てきましたし、有益なコメントもたくさんありました。ここまでは安心だけど、ここからは分からないということを明確化するだけでも、無意味な不安は解消できます。本当に危険なところと分かっていないところだけを心配すればいいわけです。100mSv未満の追加累積被曝は健康にどんな影響を与えるか分からないので、なるべく汚染した食べものは避けましょう、そのためには食品の放射性物質汚染に関する情報に敏感になりましょう、ということでいいでしょう。100mSv未満でもいろいろ細胞内では起こっているはずですが、これからのサイエンスの進展に期待するしかありません。

事故当初は把握されていなかった群馬県や長野県でも放射性物質の汚染は広範囲で進んでいるようで、これからも汚染状況は刻々と明らかになるでしょう。出荷される農産物も季節で変化していきますから、しばらくは積極的に農産物や水産物、畜産物の汚染状況を把握すべきだと思います。逆に外国産の配合飼料で肥育されている豚や鶏を食べることも避けている人がいるようですが、家畜がどんな飼料を食べているか勉強するだけでも食品を選択する上での判断基準になりますね。勉強する姿勢が大事です。農学部で教えていることは消費者にとってもかなり重要です。
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by atsutoyoda | 2011-10-27 23:17 | 震災、原発

100mSv

食品安全委員会が提出した下記の評価書を読みました。200ページを超す資料だったので抜粋して読みました。結論としては、「生涯における追加の累積線量として100mSv未満の健康影響について言及することは困難だ」ということですが、逆に言うと危険か安全か分からない、つまり100mSv以下で安全性が担保されているわけではないということを認めないといけません。今回の福島原発事故の影響で20年後、30年後に初めて分かることもあるでしょう。特に食の安全性の問題についてはもう少しエビデンスが集まるまで慎重な態度でいたほうが良さそうです。プリオン病も想定外だったわけですが、異常プリオンの伝搬役であった肉骨粉が規制されたのもクロイツフェルト・ヤコブ病患者が出てきてしばらくたってからでした。食の安全について歴史から学ぶことはもっとありそうですが、見切り発車的に物事が進んでいくように思えるのは気のせいでしょうか。遺伝子組換え作物をあれだけ忌避する国なのに、不思議な気がしています。

いずれにしろ農学部にいる限り、この問題から逃げられないことは間違いないです。

「評価書(案)食品中に含まれる放射性物質」(2011年7月)
食品安全委員会放射性物質の食品健康影響評価に関するワーキンググループ

http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_risk_radio_230729.pdf
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by atsutoyoda | 2011-10-26 20:44 | 震災、原発

あと何回実験できるか?

4年生とディスカッションしているときに今年あと何回栄養給与試験ができるか話題になりました。1セッションで6週間はかかる試験なので、来週早々に開始しても解析も含めれば年末近くまでかかります。もう年末とは早いものです。今年度は特に前半が震災復旧作業でつぶれましたから、例年よりも学年歴の進行を早く感じるのかもしれません。これから年末にかけて廊下や実験室の内壁工事が開始され、実験機器の移動などでばたつきます。まだまだ落ち着いて研究できる環境にはありません。震災で壊れた実験機器もまだそのままです。ひどい環境は震災による不可抗力なので仕方ないですが、もう少し迅速に対応できなかったかという思いはあります。夏休み中に内装工事も含めて終了していたら良かったと思うのですが、そうはできなかった理由があるのでしょう。理由があるにせよ、今年の4年生にずいぶんひどい学生生活最後の1年だったと思わせないようなフォローはしないといけません。これはすべての教職員が肝に銘ずることだと思います。そういう努力をしていますか?
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by atsutoyoda | 2011-10-25 21:22 | 教育

大学の研究者のメリット

ひさびさに良い記事に出会いました。これぞ大学の研究者の特権ではないかと思えます。やれ雑用だ、講義だと研究以外の業務に追い立てられて、かつ、予算削減、ポスト召し上げだなどとネガティブなことが押し寄せている高等教育ですが、工夫次第では、たったひとりだけでも興味のあることに没頭して、かつインパクトのある成果を出せるメリットがあります。このメリットを存分に活かしているかどうか、工夫が足りているかどうか、自問する必要がありそうです。


記事:Nature著者インタビュー「女王バチを作るロイヤルゼリーの成分を発見!」

”「基礎研究がしたい。自分にはそれがいちばん合っている」。その思いを胸に、鎌倉昌樹氏は、7年ぶりに大学の研究室に戻ってきた。「ミツバチが女王バチに分化する仕組みを解明したい」。情熱を研究にぶつけた。だが、行く手には、さまざまな難題が次々と持ち上がった。その1つ1つを地道に乗り越え、とうとう、謎を解き明かした。気がつけば、民間企業での数々の体験がすべて彼の力になっていた。”

http://www.natureasia.com/japan/nature/interview/interview-9.php
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by atsutoyoda | 2011-10-24 19:04 | 研究

研究テーマとラボ運営

研究室に新人3年生が出入りし出しました。これから彼らの卒論研究テーマを考えないといけないわけですが、新しいことを始めるいいタイミングでもあります。何か面白いことを新たに始めてみようかなという気分になります。ちょうど5年前にいままでの研究テーマをガラッと変えて、ストレスモデル動物の作製を開始し始めたのですが、その時、3つのテーマを4人の3年生に割り振りました。そのなかで唯一生き残ったのが社会性ストレスを用いたモデル動物の作製とその解析に関する研究なのですが、3つの研究テーマのなかで一番難しいがやりがいもあるだろうと予想したものです。担当者の熱意と持続力で難しい研究テーマでも花開くことがありますが、この5年の研究室の研究テーマの浮沈を見るとそのことがよく分かります。テーマを決めてある程度は自分でマネージメントして研究させるというラボ運営をしていますが、担当者の熱意や能力差が如実に現れます。ある意味、残酷なのですが、伸びる人はどんどん研究して凄く伸びます。社会人としてバランスの取れた平均的な能力の人をたくさん輩出するのがいいのか、少々バランスは悪くとも突出した人を少数でも輩出するのがいいのか、議論のあるところですが、研究で貢献できる人材を作ろうと思ったら、突出した人を輩出できるようにラボマネージメントしたほうが良い気がしています。地方大にはそんなことは期待しないという声が聞こえてきそうですが、そこは敢えてこだわりたいです。旧帝大だけが研究人材を輩出しているわけではありません。どんなラボマネージメントが適切なのか、PIになったばかりでまだよく分かりませんが、モチベーションが維持しやすい環境を作るのがまずは基礎になるでしょうね。私は放置プレー型ラボと管理型ラボ、どちらも経験があるのですが、今の学生さんは放置プレー型だと困惑する人もいるようですね。いまどきの学生さんにFitしたラボ運営を考えないといけないわけですが、これも時々刻々と変わっていくのでしょう。

いずれにしろフレッシュな3年生と話すとこちらもフレッシュな時を思い出して、いい刺激をもらえます。これは役得ですね。
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by atsutoyoda | 2011-10-21 18:53 | 研究

1㎝と1m

文科省の放射性物質汚染マップのデータがかなり詳細になってきました。大学や自宅周辺などの線量をじっくりチェックしてみました。このデータを見ても分かりますが、やはり局所的なホットスポットは自分たちで測定するしかなさそうです。キャンパス内は担当者がかなり綿密に調べていて、地上から1mだけではなく、1㎝のところも測定しています。地上1㎝の放射線量データは普段接する数値よりも高い数値が並んでいるのですが、今後の除染作業の目安として、また安全確保のためにこの1㎝のデータを指標にしておいたほうが良さそうです。何しろ農学部では実習で土をいじったりしますし、農場の生産物も販売していますから、1mの放射線量の指標では不安だという声は上がるでしょう。来週の24日には学生向けの説明会も開かれるようですが、どんな意見が出てくるか。大学の対応に対して厳しい意見も出るでしょうが、ここは真摯に耳を傾けるべきです。

これから除染活動が本格化しますが、阿見キャンパスは農場まで含めると広大なキャンパスですから作業は大変な困難が予想されます。しかし、ここで立ち止まれば学生や受験生が離れていくことは間違いないので、前進するしかありません。除染にかかわる経費をどこからねん出するのかという問題もありますが、まずはできるところから手を付けるしかありません。早ければこの冬の入試で審判が下ります。急がなければいけません。

文部科学省放射線量等分布マップ拡大サイト
http://ramap.jaea.go.jp/map/


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by atsutoyoda | 2011-10-20 17:57 | 震災、原発

系・分科・分野・細目表

科研費申請のシーズンになるといつも気になり確認するのが自分の「居場所」です。科研費や他の競争的資金の申請書にある系・分科・分野・細目表のどこが自分に一番フィットしているのかを考えます。自分の研究課題に適した細目を決めて、そのコミュニティーでそれなりに評価されそうな研究申請書にしようと努力するわけですが、なんとなく自由度がなくて窮屈さを感じることがあります。いくつかの分野にまたがったような研究提案がしにくいと思えます。無理に細目にフィットした形の申請書にするケースもあります。審査する側の立場になったこともありますが、こじつけているなあと思える申請書に出会うことがあります。研究内容は非常に面白いのだけれど、細目にあまりフィットしていない申請書です。だいたいが様々な分野にまたがるような融合型研究ですが、これをどうピックアップするかはなかなか難しいと思えます。まさに審査員の腕にかかっていると言ってもよいでしょう。逆に、細目で流行りの研究課題があるわけですが、銅鉄実験のような申請書がたくさんでてきます。どこにオリジナリティーがあるのか分からない課題も多いのですが、トピックなのでそれなりに科研費に採択されたりするのですね。これも審査員次第ですが、それぞれの細目の「文化」が反映されそうです。保守的な細目などは「枠」をはみ出た研究を評価しない可能性もあるでしょうし、その逆もあるでしょう。せっかくの科研費ですから、研究者のオリジナルな発想を矮小化しないような工夫が必要であると思えます。研究者の流動性の低さや、新しい分野への対応の悪さなどは早急に改善すべきだと思いますが、この細かい研究分野の細目表の呪縛から研究者を解き放つ工夫も必要かと思います。学部や学科の再編がかなり難しいのもこの細目「村」社会から自由になれないことが影響しているように思えます。
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by atsutoyoda | 2011-10-19 22:30 | 研究