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茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
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<   2012年 02月 ( 23 )   > この月の画像一覧


営業さん

研究室には営業さんが頻繁に来るのですが、いわゆる「使える」営業さんが減りました。「使える」営業さんは商品の知識だけではなく、こちらが欲しいと思う情報をいいタイミングで提供してくれたりしますが、そういう方はほとんどいません。うちの学部が小規模で商売としてはうまみがないので、それ相応の人材を営業に充てているのかもしれません。何年かうちの担当になって営業として使えるようになったなあと思うと、大きい商売ができるエリアに異動しています。後任はまた右も左も分からないような人が担当になります。企業としては当たりまえのやり方なのでしょうが、付き合うこちらは大変です。

今日も某社にマウスを注文したら、ラットがやって来たのですが、一度、納品したらラットを返却することは不可能だそうです。そういうケースがたびたびあり、処理するのは私たちの負担になるのですが、その費用も出せないということです。ずいぶんいい商売です。「学生の教育用に使ってください」という営業さんの一言に絶句しました。まったく教育されてない営業を現場に出すのはやめていただきたいです。

世界的に実験動物管理については風当たりが強くなっていて、まともな動物施設がない私たちでもそれなりに気を使って研究室運営しているのですが、実験動物を提供する企業側がこの程度では対処しようがないです。
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by atsutoyoda | 2012-02-29 21:33 | 研究

懇意にしている新規就農者の方から、ポスドクのキャリアパスがなぜあれほど問題になるのか分からないと言われました。新規就農者も厳しい状況だというのになぜポスドクの雇用問題だけが取り上げられるのか、ということです。確かにポスドクだけではなく、厳しい雇用状況にある方がいろいろな業界にいるわけです。数年前の事業仕分けの時に、ポスドクの生活保護みたいな制度はやめるべきとの仕分け人の言葉を思い出します。酷い言葉だと思いましたが、意外と国民目線での意見なのかもしれません。

これにどう答えればいいでしょうか。ポスドク一万人計画や大学院定員の拡充に尽力してきた方には説明する責任があるでしょう。私たちの学部も任期付教員やポスドクがいるわけですが、その方たちの任期が切れるときに問題が顕在化します。

今日の午後は、ある独法研究所を訪問しました。研究の話ではかなり有意義でしたが、雇用のことではいろいろ厳しい話を伺いました。能力のある人でも有期雇用で簡単に「放出」されてしてしまうそうです。パーマネントに安住して昼行燈の人がいるそばで、能力のある人が放出されるというのは、研究の世界だけではないでしょう。農業でもそうなのでしょう。ガラパゴス化している日本企業もそうでしょう。

日本の構造改革でやるべきことは明確だと思いますが、ここにいつ切り込むかでしょう。原子力村が有名になりましたが、村はまだまだたくさんありそうです。
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by atsutoyoda | 2012-02-28 21:28 | 研究

シューカツ、ラボ再興

学部3年生や修士課程1年生の就職活動が本格化してきているようです。研究室で今後の研究計画について学生と相談をしましたが、長期にわたる実験をこの時期に実施するのは難しいですね。特に動物を使ったウエット系の実験は組み立てるのに苦労します。毎日の動物の世話がありますから。いつ企業の面接に呼び出されるか分かりません。大切な実験があるから面接を別の日にしてほしいなどと就活生が企業に言ったら、その時点でアウトでしょう。研究はしたいし、就活もしなければいけないという板挟みになるのが就活生です。研究したくない人は就活に没頭できるでしょうが、研究したい人が就活で思い通り研究を遂行できないというのは問題です。企業側とすれば研究せずに就活に没頭する学生よりも、研究と就活との両立に悩みながら、やっぱり研究をしようと思うような学生を採用したいのではないかと思うのですが、どうなのでしょう。研究もせずにずっと就活をして、企業に内定ももらわずに1年を棒に振るという学生が多いのでとても懸念しています。

ラボとオフィスのエアコン工事も完了して、ようやく本格的にラボを再興します。一年かかりましたが、再興できるような日が訪れたことに感謝します。日本で就職が見つからなければ海外で働けるというような学生を育てようと思います。
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by atsutoyoda | 2012-02-27 22:20 | 教育

前期日程

前期日程の試験業務がありました。農学部だけで約300名の受験生を迎えましたが無事終了しました。今年度の農学部前期日程入試は、全学共通の物理、化学、生物から一科目選択というスタイルに変えたわけですが、受験生が激増しました。そのかわり、今までどおりなのですがセンター試験のみ課している後期日程の入試は倍率が大幅に低下しました。農学部の受験生の総数は減っているのですが、後期が減って前期が増えたという状況です。今までの前期日程は、小論文や面接、はたまたセンター試験のみなどと入試スタイルを頻繁に変更してきましたが、やはり科目筆記試験を課したほうが受験生にとっては受験しやすいのでしょうか。いずれにしろ科目試験を課した前期日程で倍率が上昇して、今まで通り試験を課さない後期日程で倍率が低下したのがどのような理由なのか興味があります。後期はどういう大学や学部に願書が集まったのでしょうか。

景気の低迷で国立大学の志願者が増えているという話を聞きますが、今後、国立大学の整理統合をして学生定員が減ったら、地方国立大学の入試にパスするのも今よりもかなり大変なことになるのでしょう。高等教育を受けるには今よりも経済的なハードルが高くなるはずです。受益者負担ということでしょうが、国民的な議論が必要な気もします。
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by atsutoyoda | 2012-02-25 22:11 | 大学

再現性

朝いちでリジェクトのメールを貰いました。レビューワーのコメントを読んでみるとこれは技術的に対応できないだろうという無理な要求もありました。闘うしかありません。闘いの現場を体験してもらうために、研究室の新人さんにもレビューワーのコメントを転送してみました。ビビるかもしれません。ビビらずにこの世界でやってやろうと思ってほしいものです。
学部4年生のMSさんが実験の再現性が取れないと相談にきました。すでに卒論単位はもらって卒業できるわけですが、再現性の確認実験をしていたわけです。相談の上、さらに実験を重ねることにしました。動物実験なので4週間5週間とかかるわけですが、後輩に実験をたくして決着つけることになりました。卒論を提出して、卒論発表したら、そのあとは研究室に寄り付かないような学生も多いのですが、ずいぶん違います。後輩たちも感じるところがあるでしょう。先輩が良いと後輩も育ちます。震災でいろいろ失うものもありましたが人財こそがすべてであると思えます。この1年かなり研究が進みましたし、また非常に面白い展開ができそうです。今年の研究室メンバーには本当に感謝しています。

明日は学部入試ですが、将来の同志たちの健闘を祈ります。
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by atsutoyoda | 2012-02-24 21:37 | 研究

卒論、修論発表会

卒論と修論の発表会が終わりました。卒業終了判定も終わって一息ついたというところです。あとは卒業論文と修士論文の完成を待つだけです。一部は投稿論文にしたくなるようなデータが出ているので、担当の学生にはもう少し頑張ってもらいましょう。二日間にわたる発表会の印象ですが、発表だけを聞いていると修士の学生なのか学部学生なのか分かりません。4年生でも素晴らしいプレゼンをしている人がいるかと思えば、その逆もありました。大学院生でプレゼンテーションが下手な人はこれはひとえに努力不足でしょう。原稿の棒読みをしなければいけない程度にしか、自分の研究を理解していないと解釈されます。これは気を付けたほうが良いです。

かく言う私も最初の学会発表(もう20年も前)では原稿を持って登壇しました。なんとなく格好が悪い感じがしたのでそれ以降原稿を持って発表するのはやめました。大事な競争的資金のヒアリングなどには未だにカンペを用意したりしますが、審査員の前でそれを読んだりするようなことはしません。原稿をぼつぼつ読みながら説明するような人に研究費を付けようと思うような審査員はいないでしょう。
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by atsutoyoda | 2012-02-23 18:51 | 教育

給与削減よりも気になること

国家公務員の給与削減がよく話題になります。2年間7.8%給与カットということですが、どうも14年度以降も継続するようです。そもそも我々国立大学教職員は7.8%の削減が14年度以降も継続するであろうという説明が事前にありました。国家公務員は2年間の削減措置で、なぜ我々国立大学法人は7.8%削減が続くのか理解に苦しんでいましたが、国家公務員、独法ふくめて仲良く7.8%給与削減ということで落ち着くのでしょう。

給与削減よりも問題になるのは、国立大学の整理統合についてでしょう。ずいぶん具体的な案が示されてきているようです。アンブレラ方式とかいうことで基幹大学にくっつくようなスタイルを想定しているようです。例の国立大学改革強化推進事業138億円を巡って熾烈な争いが開始されているようですが、第2期中期計画との兼ね合いもあってこれからの改革をどう進めてよいのか分かりません。なんとなく流れに身を任せるしかないような状況です。学長をはじめとする執行部に一任ということでしょう。むかしの学長と違って今の学長はずいぶん責任の重い仕事です。

我々下っ端教員にできることは不断の努力で研究環境を死守することと、絶えず有為な学生を輩出することだけでしょう。その他は一切雑音に聞こえてきます。

【参考】
「公務員給与削減、2年間で元に戻せぬ…前原氏」(2012年2月22日18時32分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120222-OYT1T00967.htm?from=tw
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by atsutoyoda | 2012-02-22 22:15 | 大学

国家公務員給与7.8%引き下げ

公務員の給与が7.8%引き下げられる法案を月内に成立させるはこびとなっているようです。東日本大震災の復興財源に充てられるとのことで、給与削減で約6000億円捻出するそうです。給与引下げ措置ですが独法はずっと継続するのだとか。国立大学や独法で働くポスドクや任期付教員の給与も一律に削減されるのでしょうか。7.8%削減というのはかなり大きな数字です。特に子育て世代には厳しい数字でしょう。

任期付きで子供を育てて、給与も大幅に削減されて、先のポストも見込めないとなったらどうするでしょうか。今朝の日経新聞に興味深いことが書いてありました。以下、日経新聞(2月21日朝刊)からの引用です。

「大学で教える人が足りない。日本の人材を送ってほしい」。人口12億人超のインド。昨年9月、東京に日印の政官学のリーダーが集まった国際会議で、インドの上院議員が求めた。同国の大学進学率を現在の11%から25%に引き上げる場合、2千校以上の新設が必要になるという。一方で、日本には、大学のポストが限られ、博士号を持ちながら活躍の場のない「ポストドクター」が09年度で約1.7万人いる。政府のグローバル人材育成推進会議幹事会座長を務めた鈴木寛・前文科副大臣は「日本は新興国に高度専門職業人材を送り出すことができる。大学教育を基幹産業と捉える発想の転換も必要」と語る。

グローバルな視点というのは私たち教員にこそ必要だということでしょう。

【参考】
<公務員給与>7.8%引き下げで民自公3党が合意(毎日新聞 2月17日(金)20時44分配信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120217-00000085-mai-pol
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by atsutoyoda | 2012-02-21 15:40 | 震災、原発

ウメサオタダオ展

お台場の日本科学未来館で開催しているウメサオタダオ展に行ってきました。梅棹先生の著作は「文明の生態史観」と「知的生産の技術」を熱心に読んだくらいで、他の著作をじっくり読んだ記憶がないのですが、私が学問の世界に入りたいと思うきっかけを作った方です。梅棹先生だけに影響を受けたわけではなくていわゆる今西門下生の方たちですね。今西錦司先生からはもちろん影響を受けています。宮地伝三郎先生の著作からも影響を受けましたが、梅棹先生は宮地先生の門下生でもあります。宮地先生や今西先生の著作に親しんだ中学生くらいのころからなんとなく京都大学のイメージが出来上がってきました。探検大学といわれていましたが最近はどうでしょう。この学風のながれで霊長類研究をやりたいという人が農学部学生だった私の周りにも結構いました。実際に農学部から苦労して霊長研にいった人もいましたから、霊長研の大学院試験は人気があったのでしょう。私も一時、霊長類研究をやろうと思ったことがありましたが、分子神経生物学の発展を目の当たりにして、マウス、ラットの実験生物学に「転向」しました。同じように「転向」した人も何人か知っています。

私の研究室の新人さんに霊長類研究に興味をもつ人がいて、京大霊長研の講習会に参加するそうです。大学院受験生向けの講習会だそうです。講習会を必要とするほど受験生が減っているのかどうかは定かではありませんが、その講習会のプログラムを見て、私本人が参加したくなりました。

昨日の日曜日に息子を連れて科学未来館に行きました。さすがにウメサオ展には少なかったですが、小さいこどもの観覧者が多くていいですね。サイエンスコミュニケーターの人が獅子奮闘という感じで大変感心しましたが、科学に触れるという点でいうと、私たちが子供の時よりも相当環境が良くなっています。あまりにも環境が良くなりすぎてこどもたちに科学に関する夢が育っているのかという懸念もあります。

【参考】
「ウメサオタダオ展」
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/umesaotadao/
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by atsutoyoda | 2012-02-20 15:21 | 研究

日米の大学間格差

学部3年生に頼まれて、神経科学のテキストを探していましたが、フリーの素晴らしい教科書が見つかりました。いくつか拾い読みしましたが、動画を駆使していて分かりやすいです。3年生には英語の壁があるかもしれませんが、最初からこれで勉強していただきたいと思います。

日米の大学間にはいろいろ違いがあります。入学時期もそうですが、基本的にもっと大きな格差があるような気がしてなりません。こういう教科書を見ていると教育に対する力の入れ方がまったく次元が違うように思えます。入学時期の議論が陳腐に見えてきます。

"Welcome to Neuroscience Online, the Free Neuroscience Electronic Textbook!"
http://neuroscience.uth.tmc.edu/
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by atsutoyoda | 2012-02-18 22:00 | 教育