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茨城大学農学部飼料資源科学研究室公式ブログ。研究内容、教学支援、講義内容などを発信していきます。
by atsutoyoda
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全ゲノム解析

福島県で全ゲノム解析による被曝調査を行うというニュースが流れました。細野環境大臣の発言だそうです。何を解析するのか不明ですが、ともかくお金を福島に落とすということでしょうか。福島県にとっても失礼な話ですね。福島県立医大にセンターを作るため、来年度61億円の概算要求を盛り込んだとのことですが、この荒唐無稽なプロジェクトの批判をする人は大学内部にいなかったのでしょうか。大臣の先走り?

実際にヒトの全ゲノム解析して原発事故の被曝の影響をどう知りうるのか教えて欲しいのです。この大臣がどこまで理解しているのか不明ですが、大臣にこの事業を提案した役人もいるわけで、だとしたら環境省の中身が伺いしれます。政治主導で何もご存じない大臣の先走りだと考えると納得できますが、そうではないとしたら暗闇です。大臣のお陰で来年度は次世代シーケンサーがたくさん売れそうですね。

「政府としてしっかりと(福島に)向き合っていく。遺伝子の調査はすぐに不安の解消にはつながらないかもしれないが、人間の根源的な遺伝子を調べることで将来への予防になる」

これは細野大臣の発言ですが、こういう発言をするレベルの人が思いつきで60億円の予算を付けられるとしたら、まだまだ日本は大したものです。

【参考】福島で「全ゲノム解析」 被曝調査で環境相表明(産経ニュース 2012.8.31 00:35)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120831/dst12083100360000-n1.htm
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by atsutoyoda | 2012-08-31 19:44 | 震災、原発

国立大学への交付金を半減

ある程度、予想していたとはいえ、いざこういう局面を迎えると動揺します。下記、NHKニュースからの引用です。

「赤字国債発行法案」は、29日、参議院で野田総理大臣に対する問責決議が可決され、今後、自民党や公明党が審議に応じない見通しになったことから、成立は極めて難しい状況です。
今年度予算のうち、赤字国債を発行しなくても税収などで財源の裏付けのある予算額は46兆1000億円ですが、財務省によりますと、今のまま予算執行を続ければ、早ければ10月にも歳出がこれを上回り、事実上、財源が枯渇するということです。
このため政府は、予算執行を抑制する方針を固め、来月、全国の地方自治体に支給する地方交付税およそ4兆円の減額や、政党交付金の支給を遅らせるほか、国立大学への交付金といった、いわゆる補助金を半減する方向で、調整を進めることになりました。


ちょうど神田主計官の著書を読み始めました。「まえがき」からして凄いです。日本は歴史的岐路にあるとし、「民族精神の劣化」、「歴史の藻屑になりかねない」、「教育は(中略)、ある世代で失敗すると地獄の悪循環に陥る」、「民族国家の存亡」などという言葉が出てきます。個人的な見解としながらも、現役の官僚がよく書けましたね。すごいことだと思います。「平成24年度文教・科学技術予算のポイント」で神田主計官というのはどういう方かと思いましたが、どうも誤解していたようです。バイオ系の方は最初に山中伸弥先生との対談の部分を読んでみてください。大学教職員だけではなく、大学で学ぶ学生さんたちにも読んでほしい一冊です。

さて運営費交付金を半減されたらどうなることでしょう。

【参考】
「政府 予算の執行抑制の方向で調整」(NHK 8月30日 4時28分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120830/k10014638461000.html

「強い文教、強い科学技術に向けて―客観的視座からの土俵設定」神田 眞人 学校経理研究会 (2012/6/25) ISBN-10: 4902255731 ISBN-13: 978-4902255737 発売日: 2012/6/25

「平成24年度文教・科学技術予算のポイント」
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2012/seifuan24/yosan011.pdf
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by atsutoyoda | 2012-08-30 19:36 | 大学

フクレミカン

フクレミカンという筑波山特産のミカンがあるのですが、これをネタにして出したある競争的な研究経費をいただけることになりました。地元企業と共同でフクレミカンの機能性を探索するというプロジェクトですが、できれば大きく育てて地元に還元できるような研究成果をあげていきたいです。フクレミカンの「フクレ」は漢字で「福来」と書きますから、縁起がいい名前です。化学的な成分組成からみると、沖縄のシーカーサー、徳島のスダチなどと同様なポテンシャルがあることが予想されるミカンなのですが、茨城県人でさえ知らない人がいるという状況です。果実よりも皮に付加価値があるのですね。今日は産学連携担当のSさんと農業工学のOTさん、学部生Tくんと別件でディスカッションしたのですが、その際、フクレミカンビネガーをソーダで割って飲み、意外に美味しいのに驚きました。どういう製品にしたら市場に受け入れられそうかなどのアイディアは学生からも出てきそうです。地味ですが少しずつ地域連携研究にもタッチしていきたいと思っております。
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by atsutoyoda | 2012-08-28 22:36 | 研究

グローバル人材

大学改革においてポイントのひとつになるのがグローバル人材を如何に養成するかですが、日本企業はかならずしもグローバル人材を受け入れていないという実態があるのだそうです。これが本当だとすると大学でグローバル人材を養成しても、大学院重点化とおなじようなことにならないかと思えます。オーバースペックな人材というわけですね。たしかに日本企業が学生に求めるのは、「協調性」がいちばんだったかと思いますが、それは日本の企業文化における「協調性」ということなのでしょう。管理人が学生のころは、大学ではなるべく何も学ばずに就職してきて欲しいと言われたものでした。20年前ですが、大学で変な色に染まるのを嫌う文化が企業にあったことは間違いないです。今も本質的には変わらないのかもしれません。

学生を送り出す側としては、学部3年生(最近ではもっと前から)にもなるとひたすら就職活動に追われて、内定取れたと思ったら今度は研修で拘束されるわけですね。ではいったいいつ学生たちにまとまった教育をすればいいのだと思うわけですが、企業がこういう状況を作り出しておきながら、日本の大学教育には期待できないと言われても、なんだかそれは違うだろと思うわけです。大学改革が進んで、グローバル人材を輩出したら、その人材を積極的に採用していただけるような企業はどのくらいこの日本にあるのでしょう。この4月に出された大学改革の方向性ははたして正しいのか、日本企業の実態も踏まえた上でよく精査する必要はあるでしょう。オーバースペックな人材を輩出して、人材をだぶつかせるほどの財政的な余裕がこの国にはあるかということです。

【参考】
「日本企業は本当にグローバル人材を求めているのか」(佐々木 俊尚IT進化論)
http://www.ngs-forum.jp/rblog/detail.php?cno=300

"Young and Global Need Not Apply in Japan"(The New York Times, By HIROKO TABUCHI
Published: May 29, 2012)
http://www.nytimes.com/2012/05/30/business/global/as-global-rivals-gain-ground-corporate-japan-clings-to-cautious-ways.html?pagewanted=1&_r=4&emc=eta1
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by atsutoyoda | 2012-08-27 19:22 | 大学

博士の就職

昨日から日経新聞朝刊で「第4部沈む大学院」が連載されていますね。昨日の記事は東大の理学研究科博士課程でも学生集めに苦労しているとのことでした。20%ちかく定員割れしているというのは知りませんでしたが、これは深刻ですね。財務省がこのあたりの数字をどう見ているのか。東大の先生の、「以前とくらべものにならないほど熱心に募集」、「無から有を生み出す理学の意義が理解されれば入学者は増えるはず」というコメントを見ると、管理人が地方大学にいるからかもしれませんが、おめでたいなあと思ってしまうのですね。学問の意義が理解されれば学生は入学すると思っているのがなんともおめでたいです。これでは解決しないはずですね。

管理人の研究室はわりとコンスタントに博士を出しているほうなのですが、気がついてみると全員(といっても10名に満たないですが)、民間企業や県などの研究開発職に就いています。これはもちろん学生自身が努力した結果なのですが、最近は特に県職に採用されるケースが目立ちますね。都道府県の農業や畜産の専門職が積極的に博士を採用しているのかどうかは不明ですが、良い流れだと思っています。いまは県の試験場も産学官連携で共同研究することが増えているはずなので、相応の研究能力の人材が必要でしょう。今年もひとり茨城県に採用されました。昨日はそのお祝いをやりました。


【参考】東大でも定員割れ 知の国際競争、脱落危機 第4部 沈む大学院(1)
2012/8/21付日本経済新聞 朝刊
http://www.nikkei.com/article/DGKDZO45212620R20C12A8MM8000/
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by atsutoyoda | 2012-08-22 20:52 | 教育

理科離れ

「理科の魅力伝える支援」をという下記の記事が目にとまりました。理科離れは関心がある事象です。理科好きになるきっかけはいろいろあると思うのですが、わりと多いのはこども時代に野山を転げまわって遊び、自然の魅力にどっぷりつかることから発展するパターンではないでしょうか。その興味の対象が昆虫だったり、魚だったり、あるいは天体だったりした結果、理科が好きになってくるというステップを踏むのではと思います。単純に好きか嫌いかの話で、管理人が小学生時代に社会に役にたつかどうかを考えた記憶がありません。都内で少年期を過ごしましたが、住宅のとなりが「おとめ山公園」という自然が残された深い森でした。今から思うと恵まれた環境でした。学校が終わるとだいたいこの公園に直行しましたから、まさに生きた教材に囲まれて育ったと言えます。昆虫をはじめ、魚介類などの採集や飼育はひと通りここでやりました。この経験が管理人に生物系研究者の道を歩ませたと思っています。小学校、中学校、高校の理科の授業には失望してましたが、唯一、感服したのは予備校の生物の授業でした。東大生化学を出られたN先生が当時急激に進歩してきた分子生物学の最新知見をときどき授業で話してくれるのですが、これには大いに影響を受けました。それまでマクロな生物学を志していたのですが、分子生物学を勉強したいと思ったのはこのN先生のお陰です。リアルな生物学研究現場に身をおいた予備校講師の話が面白く、ろくに研究したことがなく実験も苦手な理科教師の授業がつまらないのは、当たり前といえば当たり前ですよね。


【参考】「理科の魅力伝える支援を」(産経ニュース)2012.8.8 20:40
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120808/edc12080820420002-n1.htm

「おとめ山公園」
http://www.city.shinjuku.lg.jp/seikatsu/midori02_001013.html
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by atsutoyoda | 2012-08-09 19:31 | 教育

研究室紹介

明日は学部の動物系3年生むけに研究室紹介を行います。3年生が卒論研究の配属先を決めるのですが、その際に参考にしてもらうためという趣旨です。毎回、管理人が喋るのですが、今回は学部4年のTYくんにしゃべってもらうことにしました。研究室によって取り組む研究テーマはまったく異なり、学生のみなさんは自分の希望する研究テーマを遂行したいと思っているでしょうけど、研究室の教育スタイルというのが自分にあっているかどうかも重要です。1から10まで教えてもらいたいタイプか、基本を教わったら、あとは自分で考えたいタイプなのかでずいぶん選択肢が変わると思います。ラボのPIがどういう具合にテーマ設定するか、またどういう人材を輩出しようと考えているのかも大事です。明日の研究室紹介ではPIにそういう質問をぶつけてみてください。研究テーマの違い以上に個性が見えてきて面白いと思います。

明日は前学期最終日ですね。我々にとっては少し研究エフォートを上げられるシーズンが始まります。
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by atsutoyoda | 2012-08-06 20:16 | 教育

大学院修士課程入試

大学院修士課程の入学試験がありました。管理人が所属する専門分野も10人ほど受験生がいましたが、これだけの数の受験生を集めたのは久々のように思えます。昨年度はたしか受験生3名でしたから、ずいぶん変動するものです。受験生はやはり研究職希望の人が多いようです。まだ、研究室に入ってきて日が浅い人たちですから、研究職がどんな職か理解できていないところはあるでしょう。非常に少ないポストをめぐって全国(世界?)の優秀な人材が争うことなどまだ知らないことでしょう。現実を知るようになれば、研究職希望などとは言っていられなくなるのですが、まずは初志貫徹できるように日々努力していただきたいと思います。とにかく研究が好きで、週末も研究せずにはいられないという人こそ、大学院に残っていただきたいと思います。ぼちぼちスタートラインが見えてきました。夏は研究を本格的にスタートするのによい時期でしょう。友人がバカンスを楽しんでいる間に一歩でも前に進む努力をしてみてください。その積み重ねが5年後、10年後にあなたをどう変えているか、想像してみてください。まずはお疲れ様でした。
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by atsutoyoda | 2012-08-04 16:55 | 大学

消化管内揮発性脂肪酸

ここ1週間ほど、ガスクロマトグラフィーで揮発性脂肪酸(VFA)の測定を行なっています。消化管内VFA、特にVFAのシグナル分子としての機能に興味をもっているのですが、この分野をリードしていたひとりが逮捕された辻本豪三先生なのですね。癒着仲介業者からクレジットカードを渡されて私的に使うなど、普通の感覚からすると理解できませんが、「研究の鬼」で「すべては研究の前にひれ伏す」という「信念」だったようです。このような「信念」や一般的には理解できないような「感覚」の持ち主だったとすると、正直に申し上げて、発表論文に漠然とした不安を覚えます。

【参考】京大元教授逮捕:「研究の鬼がなぜ」同僚ら困惑
毎日新聞 2012年07月31日 13時34分(最終更新 07月31日 17時26分)
http://mainichi.jp/select/news/20120731k0000e040220000c.html
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by atsutoyoda | 2012-08-02 22:08 | 研究